第75章

紬は雅志おじさんに連れられて街をひと回りした。アイスクリームをひとつ、いちごのクリームを二箱、ムースケーキをひとつ。それから手羽先のローストに唐揚げに……。

最後に銀針まで買って。

それでようやく気が済み、家へ帰った。

神崎聖子がにこにこしながら言う。

「紬、おかえり。ちょうどいいわ、ごはんにしましょ」

紬は首を振った。

「おばあちゃん、紬のおなか、まんまるになっちゃった」

「えっ。何食べたの?」

紬は前だけ見たまま、しれっと言う。

「ごはん十杯」

「もう。紬、嘘はよくないわよ」

紬は観念して、ちょこんと背筋を伸ばした。

「おばあちゃん、怒らないでね。ほんとはね、アイ...

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